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■エアコンによる健康被害~近年の傾向
近年、生活環境の変化や、化学物質や大気汚染等の影響により
アレルギー性疾患を発症する方が増えています。
アレルギーの影響は様々ですが、住宅内の環境で、年々増加しているのが、
「カビ」「ダニ」等のハウスダストによるアレルギー疾患です。
基本的には、普段のおそうじをマメに行うことで
カビやダニの発生は抑えることが出来ますが、
エアコンは表面的なお手入れは出来ても、内部に関しては
「カビの繁殖にとても適した環境」であるにも関わらず、
一般の方はお手入れが出来ないという悪循環に陥っています。
※最近のエアコンには、自動お掃除機能や、殺菌機能など様々な
機能が付いていますが、実際の生活環境では内部のカビの繁殖を抑える
効果は高くありません。
■年々増加している、エアコン内部に発生するカビによる影響
①夏型過敏性肺炎 ②アスペルギルス症
①夏型過敏性肺炎について。
トリコスポロン・クタネウムというカビは、夏型過敏性肺炎の原因になります。
夏型過敏性肺炎の主な症状は、咳(空咳,発熱,息切れが3大症状と
いわれています。鼻水は出ないけれど、喉のイガイガ感から咳が続き、
階段を上る時に息切れがしたり、発熱が続きます。
病院へ行くと肺炎と言われ、入院して抗生物質などの点滴治療で
改善しますが、夏型過敏性肺炎の場合退院したらまた症状が
出てきます。
これは時として繰り返され、咋年も同じ事があったりします。
つまり,薬の治療が効いたのではなく、生活環境が家から
病院に変わり,原因のカビから離れたことにより良くなったのです。
症状は、人によって程度に差があり、夏になると熱がよく出て
痩せたり、子供の場合、夜中に咳込み学校へ行く頃になって
息苦しくなったりと様々です。
この病気は、アレルギー反応ですが原因のカビのところに居ると
すぐ症状がでるわけでなく、6~8時間後に現れるので普通の人は
判り難く、医師でもすぐには気が付きません。
呼吸器内科の医師でも判断に困ることが多いようです。
西日本に多くの患者さんがみられ、主婦に多い病気です。
熊本大学第一内科の調査では種々のカビによる過敏性肺炎のうち
夏型過敏性肺炎が全体の75%を占めていました。
流行の季節は4~10月といわれています。
夏風邪と思いつつ、長引く咳の症状のある方は、一度
呼吸器内科を受診されてみてはどうでしょうか。
②アスペルギルス症について
・アスペルギルス喘息,肺炎,副鼻腔炎または急速進行性の全身疾患
・アスペルギルス種は環境中で最もよくみられる糸状菌の1つ
・エアコンまたはヒーターの吹出し口,腐敗植物(堆肥),断熱材,
手術病棟および病室, 病院の備品,浮遊粉塵などに高頻度に存在する。
■感染経路
・胞子の吸入、ときに損傷皮膚を介する直接侵入により起こる。
■症状と徴候
慢性肺アスペルギルス症は咳を発現し,しばしば気道出血および息切れを伴う。
侵襲性肺アスペルギルス症は,もし未治療ならば,通常は急速進行性で最終的に
致死性の呼吸不全を引き起こす。
肺外性侵襲性アスペルギルス症は,皮膚病変,副鼻腔炎または肺炎で始まり、
肝臓,腎臓,脳および他の組織を侵すことがあり,しばしば急速に致死的となる。
■診断
アスペルギルス種は環境中によくみられることから,痰の培養陽性は環境汚染
または、慢性肺疾患患者における非侵襲的定着に起因することがあり,
陽性培養が有意となるのは,主として免疫抑制による感受性増大患者,
または典型的な画像所見に基づき強く疑われる患者から得られた場合である。
これとは逆に,アスペルギルス腫または侵襲性肺アスペルギルス症患者に
由来する痰の培養は、しばしば陰性である。
空洞はしばしば気道から遮断され,侵襲性疾患は主として血管侵襲および
組織梗塞によって進行する。
■上記アレルギー問題の改善策として
症状が出ている場合は、まず病院に行きましょう。
それから、エアコンのクリーニングが必要であれば業者に依頼し、
クリーニングを行います。
ポイントは、しっかり内部のカビを除去できるかどうか。です。
できれば、「完全分解」をしてクリーニングできる業者に頼みましょう。
完全分解でなければ、カビが取りきれていないので、
またすぐに、表面にカビが再発してくるでしょう。
いくら安くても、カビを根本的に除去出来ない業者は、お勧めできません。
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